位相偏移変調(PSK)によって変調された信号を復調する方式の1つに同期検波方式があります。
同期検波方式は信号に搬送波を乗じることで復調する方式です。
PSKで変調された信号\(s(t)\)は次のように書けます。
\[s(t) = A\cos{(2\pi ft+\phi)}\]
ただし、\(A\)は振幅、\(f\)は周波数、\(\phi\)は位相差です。
この信号に搬送波
\[c(t) = \cos{(2\pi ft)}\]
をかけると、
\[\begin{eqnarray}
s(t)\cdot c(t) & = & A\cos{(2\pi ft+\phi)}\cos{(2\pi ft)} \\
& = & \frac{A}{2}(\cos{(4\pi ft+\phi)}+\cos{(\phi)})
\end{eqnarray}\]
となり、これをローパスフィルタにかけると、高調波成分が取り除かれ、
\[s(t)\cdot c(t) = \frac{A}{2}\cos{(\phi)}\]
となります。よって、元の信号を復調することができます。